logo 高級食材「燕の巣」とは?特徴・メリット・食べ方などを紹介!

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中華の高級食材として有名な燕の巣ですが、具体的にはどのような食材なのか知らない方は多いのではないでしょうか。また、何となく健康や美容に良いらしいと聞いたことはあるものの、詳しいところはわからないという方もいるでしょう。

そこで今回は、ツバメの巣とはどのような食材なのか、どんな効果が期待できるのかについて解説します。

※こちらの記事は2023年7月6日に公開しております。読者の皆様により信憑性の高い情報をお届けするため、2024年5月8日に更新しております。

燕の巣とは

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食用の燕の巣は、東南アジアのごく一部の地域に生息するアナツバメという種類のツバメが、繁殖期に自らの唾液を吐いて固めて作った巣です。日本では中華料理の高級食材として知られているほか、最近では美しさを追求する女性の憧れの食材にもなっています。

燕の巣の形

市場に出ている燕の巣の多くは天然の巣の形状をしていますが、中には平べったいものや棒状のもの、細かく砕いたものなどもあります。

後者の三種は、燕の巣を洗浄した後、形状によって分類したもので、それぞれ価格は異なるものの、食用としての効果は全く同じです。

燕の巣の色

採集された燕の巣は、色によって「白燕」、「黄燕」、「血燕」などと呼ばれます。

地理的環境や燕が食べたものの違いで色が変化したり、空気中の鉱物が酸化することによって変化したりします。

血燕はその赤い色と名称からツバメの血が混じっていると思っている方もいますが、燕の巣に含まれるミネラルや鉄分が酸化した色であり、ツバメの血で染まっているわけではありません。

燕の巣ができる場所

燕の巣は、巣を作る習性によって「屋燕」と「洞燕」という呼び方があります。建物(燕屋)に巣を作るのが屋燕で、山洞や岩壁に巣を作るのが洞燕ですが、実際には燕の種類自体はまったく同じです。洞燕は巣が洞窟の上のほうにあるため、 巣の中に孵化していない卵があるかどうか判断が難しいです。うっかり卵を壊してしまう可能性もあります。

燕の巣の産地

燕の巣の産地は東南アジア一帯で、主にインドネシアやタイ、ベトナム、マレーシアなどです。なかでも、マレーシア産が最高峰であるといわれています。しかし、インドネシアの生産量が最も多く、特にスマラン、メダン、スラバヤの三地域で加工された燕の巣は、ほどよく膨張されており食感が良く、広く市場に知られています。

中華食材「燕の巣」のメリット

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燕の巣にはさまざまな栄養が含まれていることから、中国では古くから漢方の中で、美肌だけでなく栄養補給や免疫を高める効果があると言われ、健康維持のために裕福な人々が好んで食べていました。玄宗皇帝の后、楊貴妃も毎日食していたといわれています。

燕の巣はタンパク質と多糖類が結合したムチンと呼ばれる良質の糖タンパク質を主成分とし、シアル酸を多く含んでいるのが特徴です。

シアル酸とは、細胞の表面などに存在する「糖鎖」という物質を構成する成分のひとつです。糖鎖は、細胞同士の情報伝達係であり、免疫を活性化させたり体内の組織を構築したりする役割を担っています。

また、燕の巣には他にも、身体のタンパク質を構成するロイシン、リジン、グリシン、グルタミン、チロシン、アリギニン、システイン、ヒスチジン、トリプトファンなどのアミノ酸の他、食物繊維やカルシウム、ナトリウム等のミネラルなどたくさんの栄養素を含んでいます。これらの栄養素を摂取することによって、細胞に必要な栄養を与えて免疫力を高め、若々しく健康や美しい肌を保つのに貢献します。

体・健康に良い

先述のとおり、燕の巣に含まれるシアル酸は、免疫力を向上させる効果が期待できます。シアル酸はT細胞やB細胞などの免疫細胞を活性化させ、体内に侵入したばい菌に対する攻撃力を上げる働きがあるためです。そのため、免疫力を高めて健康な体をつくるために食べる人も多いようです。

シアル酸と免疫力についてはこちら
https://tsubame-lab.jp/effect-efficacy/781.html

美容に良い

燕の巣に含まれているシアル酸は、肌の保水力を高めたり、必要な場所にコラーゲンやヒアルロン酸を導いたりしてハリや艶のある美肌にする効果もあるといわれています。燕の巣には、そんなシアル酸が美容に効果的といわれているローヤルゼリーの200倍も含まれているのです。

また、燕の巣には肌の弾力を保つのに欠かせないコラーゲンの生成を促し、ターンオーバーを促進させるEGFも含まれています。

そのため、燕の巣は美容においても高い効果を期待され、日本でも美容目的で購入されています。

燕の巣の美容効果についての詳細はこちら
https://tsubame-lab.jp/effect-efficacy/703.html

燕の巣の料理

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燕の巣を使った料理には以下のようなものがあります。

  • スープ
  • シロップ煮
  • サラダ
  • プリン
  • 餃子
  • 焼売

燕の巣は無味無臭なので、味や風味より食感を楽しむ食材です。中華料理店では、燕の巣をスープや餃子・焼売などに入れて提供しています。

燕の巣をシンプルに食べたいときは、シロップ煮がおすすめ。シロップ煮は家庭でも簡単に作ることができます。

燕の巣の下処理の仕方

燕の巣は乾燥しているため、水に戻して使います。たっぷりの水に燕の巣を浸して2〜3時間ほど置くと、5倍程に膨らむので大きめの容器を使いましょう。水が汚れるので、途中で水を入れ替えると汚れが取れやすくなります。

水で戻した燕の巣に不純物がついている場合は、ピンセットで丁寧に取り除きます。手間がかかりますが、キレイにした方が美味しく食べることができるのでおすすめです。なお、燕の巣の種類によって水に浸す時間が変わってくるので確認しましょう。

燕の巣の食べ方の詳細はこちら
https://tsubame-lab.jp/effect-efficacy/793.html

燕の巣の食感

ツバメの巣の食感は、グレープフルーツ・寒天・ゼリーなどと例えられることが多く、口の中に入れると溶けるようなイメージです。ツバメの巣特有の味や匂いはなく、食感を楽しむ食材といえるでしょう。なお、ツバメの巣だけでは味がしないので、単体で食べるのには向いておらず調理して食べるのが一般的です。

燕の巣の味についてはこちら
https://tsubame-lab.jp/effect-efficacy/757.html

燕の巣は汚くないの?

採集されたばかりの燕の巣は非常に乾燥して固く、表面には燕の羽毛や卵の殻の破片、砂などの雑物が混じっています。一般にこれを「原燕」と呼んでいます。

原燕は流通前に手間暇かけて羽毛や汚れを取り除き、丁寧に処理されるので心配ありません。ただし、ほかの食材と同じく調理前には水洗いしましょう。

燕の巣が高級食材である理由

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食材としてあまり馴染みのない燕の巣ですが、中国だけでなく日本でも高級食材として食べられています。ただし、希少価値が高く偽物や養殖が出回っている可能性もあるため、購入する際には注意が必要です。ここでは、燕の巣が高級食材である理由について詳しく見ていきましょう。

採取量が少ない

アナツバメが生息している地域はごく僅かで、食用の燕の巣を採取できる量が少ないことが高級になる要因の一つです。燕の巣は健康や美容にも効果を得られるので、その効能を目的に燕の巣を求める人も多くなっています。求める人が多く、希少価値が高くなっていくにつれて値段も高価になってきているようです。

採取が大変

燕の巣が高価なのは、巣を採取することが非常に大変であることも理由の一つです。アナツバメは断崖や洞窟に巣を作るので、人間が燕の巣を採取するには命がけで危険が伴います。さらにアナツバメを保護するために、燕の巣の採取の時期や立ち入りを厳重に管理されていることによっても、採取が困難になっています。

採取後の処理が大変

燕の巣はアナツバメが唾液で作った天然のものなので、食用に処理をするのにも手間と時間がかかります。アナツバメの中には、唾液の他に羽毛などを使って巣を作るものもあるため、丁寧に処理をする必要があるようです。こういった理由からアナツバメの唾液だけで作られた純度の高い燕の巣はより高価になるなど、燕の巣の状態によっても価格の変動があります。

健康食品で気軽に燕の巣を取り入れよう

燕の巣とは、東南アジアのごく一部の地域に生息するアナツバメが作る巣であり、採取量が非常に少ないのが特徴です。また、採取が難しく処理にも手間がかかるため高い値がつけられています。

シアル酸やEGFなどさまざまな栄養が含まれており、健康や美容に良い効果が期待できるため、ぜひ日々の食事に取り入れたい食材です。

とはいえ、希少で高価な燕の巣を毎日食べるのは難しいので、燕の巣を使ったサプリメントなどの健康食品を活用すると良いでしょう。

アナツバメの巣の活用事例

シアル酸は、食材の中でアナツバメの巣に最も含まれています。

しかし、アナツバメの巣には人工的に作られた「養殖」や化学薬品を混ぜた「偽物」が市場に多く流通しています。

シアル酸を安全に取るためには、大自然の中でつくられた「天然」のアナツバメの巣を選ぶことが重要ですが、天然物を手に入れることは非常に困難です。

そのため、天然物を使っていることが保証されたサプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合はコスメなどを利用したりするのがおすすめです。

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