logo IGF-1とは?体の成長や発達を促すホルモンの一種

人間の体が成長・発達する際に重要な役割を果たす「IGF-1」。美容や健康を維持したいときにも、ぜひ知っておきたい物質です。そこで今回は、IGF-1の役割や効果、IGF-1の増やし方などについて解説します。

IGF-1とは成長ホルモンの一種

IGF-1とは、肝臓や骨格筋などで産生される成長ホルモンの一種です。インスリン(血糖値を保つホルモン)と構造が似ていることから、「インスリン様成長因子」と呼ばれることもあります。IGF-1の主な作用は下記のとおりです。
    • 食後に血中の栄養分が増えたことを検知して体内の細胞を活性化させる
    • 細胞の増殖・分化を促す
    • 成長ホルモン(GH)の成長促進作用の仲介役として働く
    • 細胞を酸化ストレスから守る
    • 皮膚のコラーゲンを増やす
    • 皮膚の血流を増やす
    • 汗腺の機能を向上させる

など

子どもの体から大人の体になるときに、とくに大量に分泌される物質であり、思春期ごろをピークに徐々に分泌量が低下していきます。

IGF-1は育毛・発毛にも欠かせない

IGF-1は育毛・発毛にも欠かせません。IGF-1には毛母細胞(髪のもとになる細胞)を増やす作用があるためです。 成長ホルモンが毛根に働きかけると、毛乳頭細胞(毛母細胞に栄養や指令を送る細胞)でIGF-1が産生されます。そのIGF-1を毛母細胞の受容体がキャッチすると、髪の成長期が長く休止期(髪の成長が止まり、抜けていく時期)が短くなり、髪が抜けにくくなるので育毛・発毛や薄毛予防に役立つのです。 そのため、年齢を重ねてIGF-1の分泌量が低下すると、薄毛になるリスクが高まります。

IGF-1は生活習慣病予防や認知機能改善などに効果あり?

IGF-1には生活習慣病予防の効果が期待できるといわれています。IGF-1には生活習慣病の原因となるインスリン抵抗性(インスリンへの感受性が下がり効きにくくなる状態)が発現するのを抑え、インスリンの効果を改善する作用があるためです。 また、IGF-1には認知機能を保つのに必要な海馬の細胞死を抑える作用があることから、認知機能改善にも効果があると考えられています。

IGF-1で筋肉は大きくなる?

IGF-1には筋肉を大きくする作用もあります。筋力トレーニングを行うと筋肉からIGF-1が分泌され、成熟しきっていない筋肉細胞に作用して筋肉量を増加させるためです。また、筋繊維を再生する役割をもつ、筋サテライト細胞の増殖を促進することもわかっています。

IGF-1の増やし方

これまでIGF-1の分泌量は、一度減ったら増加させることができないと考えられていました。しかし、近年の研究によって、以下のような方法でIGF-1の分泌量を増やせることがわかってきています。
  • カプサイシンやイソフラボンを取る
  • シアル酸を摂取する
  • 筋力トレーニングを行う
  • 湯船に浸かって体を温める
  • 質のよい睡眠を取る
それぞれの方法について、くわしく見ていきましょう。

カプサイシンやイソフラボンを取る

唐辛子などに含まれているカプサイシンを摂取すると、知覚神経が刺激されてIGF-1の分泌が活性化されるといわれています。知覚神経が刺激されると、IGF-1の原料となるカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)が多量に放出されるためです。 また、CGRPは女性ホルモンから作られるため、女性ホルモンに似た働きをもつ大豆イソフラボンを摂取することでもIGF-1が増えるといわれています。

シアル酸を摂取する

シアル酸を摂取するのも、IGF-1の分泌量を増やすのに役立ちます。シアル酸とは、細胞同士の情報伝達などに関わる「糖鎖(単糖が鎖状に連なった物質)」の一種です。 シアル酸には、皮膚の知覚神経を刺激して毛母細胞のIGF-1産生を促す作用があり、発毛・育毛に役立つといわれています。 シアル酸は、とくに中華の高級食材であるツバメの巣に多く含まれています。しかし、ツバメの巣を毎日食べるのは難しいので、サプリメントや健康食品などを活用して取り入れるのがおすすめです。

筋力トレーニングを行う

先述のとおり、筋力トレーニングを行うと筋肉からIGF-1が分泌されます。ただし、瞬発的に筋肉に負荷をかけるトレーニングでは、思うような効果は得られません。IGF-1の分泌を促すには、筋繊維にじわじわと負荷がかかるような、ゆっくりとした動作のトレーニングを行う必要があります。 ウォーキングなどの有酸素運動も成長ホルモンの分泌を促すので、IGF-1の分泌量を増やしたいときに適しています。

湯船に浸かって体を温める

湯船に浸かって体を温めると、副交感神経が優位になりIGF-1の分泌が促されます。ただし、熱いお湯に浸かったり長時間入浴したりすると交感神経が優位になってしまうため、38~40度程度のぬるめのお湯に20分程度浸かるようにしましょう。

質のよい睡眠を取る

成長ホルモンは主に睡眠中に分泌され、その分泌された成長ホルモンがIGF-1の分泌量を促進させるといわれています。睡眠不足に陥ると成長ホルモンの分泌量が減ってしまうので、質のよい睡眠を取るよう心がけましょう。

正しく理解してサプリメントなど正しく摂取を

IGF-1には細胞を活性化させたり、増殖・分化を促したりと体の成長にとって重要な働きがあります。また、筋肉を大きくさせたり育毛・発毛に役立ったりと、体内のさまざまな場所で活躍しています。 IGF-1は睡眠や運動、入浴などで分泌量が増えることがわかっているため、美容や健康のためにも生活習慣を整えましょう。 また、カプサイシンやイソフラボン、シアル酸などの成分を摂取するのも有効です。日々の食事でこれらの成分を摂取するのが難しい場合は、サプリメントなどを活用して正しく摂取することを心がけましょう。
アナツバメの巣の活用事例

シアル酸は、食材の中でアナツバメの巣に最も含まれています。

しかし、アナツバメの巣には人工的に作られた「養殖」や化学薬品を混ぜた「偽物」が市場に多く流通しています。

シアル酸を安全に取るためには、大自然の中でつくられた「天然」のアナツバメの巣を選ぶことが重要ですが、天然物を手に入れることは非常に困難です。

そのため、天然物を使っていることが保証されたサプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合はコスメなどを利用したりするのがおすすめです。