エイジングケアは、肌の老化を遅らせたり改善したりするための重要なステップです。
年齢を重ねるごとに肌の弾力やハリが失われ、シワやシミが目立ち始めるため、エイジングケアの方法や効果的な成分を知ることは、美しい肌を保つために非常に重要となります。
本記事では、エイジングケアに効果的な成分の種類やその効果について詳しくご紹介します。自分にとって最適な成分を見つけ、より健康で若々しい肌を手に入れましょう!
エイジングケアとは?
エイジングケアとは、加齢に伴う肌の老化現象を予防・改善するためのスキンケアや生活習慣のことを指します。
20代は肌のターンオーバーが28日周期ですが、30代以降は徐々にターンオーバーの速度がが低下し、皮膚が生まれ変わりにくくなるので、シミやそばかすができやすくなります。
さらに、
肌のハリに欠かせないコラーゲンやエラスチンの産生量の低下や、保湿機能を司るヒアルロン酸の分泌が減少することで、乾燥、シワ、たるみなどの変化にもつながります。
そのため、肌の老化現象を緩和したり遅らせたりするために、スキンケアで必要な成分を補うことが大事です。
エイジングケアに効果的な成分
まずは、エイジングケアにおいて効果的な成分について詳しく紹介していきます。
ビタミンA(レチノール)
ビタミンAの中でも、近年、エイジングケアにおいて注目されているのがレチノールです。
レチノールは脂溶性ビタミンであり、身近な食品でいえば、牛乳や卵黄、バターなどに多く含まれています。
こうした身近な食品に含まれるレチノールは、2017年に株式会社資生堂が申請し、厚生労働省に医薬部外品シワ改善有効成分として承認され、化粧品や医薬部外品に利用されています。
レチノールが肌表面のヒアルロン酸の産生を促進することにより、
肌の水分量が高まり、肌が柔らかくなったり、ターンオーバーが促進したりして、私たちの肌をハリと潤いのある状態へと導いてくれます。
また、レチノールを継続して使用することでヒアルロン酸やコラーゲンの密度が増加することもシワ改善に寄与していると考えられています。
ビタミンC(アスコルビン酸)
肌の老化は加齢によるものだけでなく紫外線によっても引き起こされ、メラニン色素沈着によるシミやそばかす、活性酸素の発生や皮膚のDNAが傷つくことでシワやたるみができてしまいます。
こうした肌の悩みを解消してくれるのが、ビタミンC(アスコルビン酸)です。
アスコルビン酸にはメラニン色素沈着の抑制、コラーゲン生成のサポート、活性酸素や糖化(タンパク質や脂肪が糖と結びつき、さまざまなエイジングサインの原因となる)の抑制、過剰な皮脂の分泌を抑える、といった様々な美肌効果があります。また、前述したビタミンAと一緒に取り入れることで、より高いエイジング効果が期待できます。
コラーゲンとヒアルロン酸
年齢を重ねていくと顔のシワやたるみ、毛穴の開き、また乾燥などが気になり始める方も多いのではないでしょうか。こうした年齢肌の悩みにアプローチしていくのが、
コラーゲンやヒアルロン酸です。
コラーゲンはタンパク質の一種です。高い弾力性のある繊維状組織であり、肌の内側の真皮層の中に、張り巡らされるように存在しています。
一方、ヒアルロン酸は優れた水分保持力を持つ糖質の一種で、ヒアルロン酸1gで6リットルの水分を含むことができると言われています。真皮層ではコラーゲンの隙間を埋めるようにして存在しています。
つまり、
コラーゲンは弾力性のある繊維状組織によって肌のハリや弾力をつくり、ヒアルロン酸がコラーゲンの隙間を埋めながら、その高い水分保持力で肌に潤いを与えてくれます。そのため、エイジングケアにおいては、これらをバランス良く取り入れることが大切と言えます。
セラミド
エイジングサインの大きな原因が、肌の保湿力の低下です。そのため、エイジングケアの中でも保湿は大切なケアの1つです。
こうした肌の保湿に関わる保湿因子は
角質層の皮脂膜・
天然保湿因子・
細胞間脂質の3つがあり、中でも
角質層の潤いの80%以上を細胞間脂質が担っており、その細胞間脂質の50%以上をセラミドが占めているのです。つまり、肌の保湿において、セラミドは非常に重要な成分になります。
セラミドは肌のターンオーバーの過程によって生成されますが、加齢によってそのサイクルが延びてしまうため、セラミドは年々減少してしまいます。そのため、スキンケアでしっかり補うことが大切です。
EGF(上皮成長因子)
再生医療の広がりとともに、2005年に厚生労働省より化粧品成分として承認されたものに、EGF(上皮成長因子)があります。
EGFは、
人が本来持っている成長因子の一種であり、肌の表皮細胞に作用するタンパク質です。EGFの働きによって、表皮細胞の増殖が促進されたり、肌のターンオーバーを正常にしたりするため、肌トラブルの解消やエイジングケアとして化粧品等に使用されています。
EGFが配合されている場合は「
ヒトオリゴペプチド‐1」や「
ヒト遺伝子組換オリゴペプチド‐1」の名称が記載されています。また、購入の際は日本EGF協会の認証があるかどうかを確認するのがおすすめです。原料や配合割合などについては、同協会が定めるガイドラインをクリアしていることが判断するポイントとなります。
なお、EGFを含んでいるとして最近注目されているのが、中華料理の高級食材としても知られるツバメの巣です。
ツバメの巣には、EGFの他にも希少な栄養素が含まれており、エイジングケアにも効果が期待できると言われています。
ツバメの巣の栄養素の詳細はこちら
https://tsubame-lab.jp/effect-efficacy/793.html
エイジングケアを始めるポイント
私たちの肌は、年齢を重ねることによって様々なトラブルや悩みを抱えるようになります。ここでは、年齢ごとの最適なスキンケアや、日常生活における心がけをご紹介していきます。
年齢に合わせた化粧品を使用する
肌の印象に変化が見られはじめる
20代後半では、皮脂分泌量や水分量が減少し、肌のバリア機能が低下する傾向にあります。そのため、これまで以上に入念なスキンケアと紫外線対策が大切になります。
30代に入ると肌のハリや弾力、潤いを保つ機能が徐々に低下し、乾燥やシワが目立ったり、肌のターンオーバーサイクルも遅れはじめ、くすみやシミができやすくなったりします。そのため、保湿に重点を置いたスキンケアを丁寧に行い、気になる肌悩みに合った化粧品を取り入れていくとよいでしょう。
そして、
40代では肌のハリや弾力の低下、シワやたるみ、シミなどのエイジングサインがより目立つようになるため、それぞれの肌悩みに合ったアプローチが重要になります。シワやたるみが気になる場合にはレチノールやコラーゲン、乾燥が気になる場合にはヒアルロン酸やセラミドを積極的に取り入れていきましょう。また、年齢にかかわらず紫外線対策もしっかりと行うことが大切です。
なお、最近では、前項で紹介したツバメの巣エキスを配合した化粧品も登場しているので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
ツバメの巣の美容効果の詳細はこちら
https://tsubame-lab.jp/effect-efficacy/807.html
規則正しい食生活と栄養バランスを意識する
より効果的にエイジングケアを行うためには日々のスキンケアはもちろんのこと、普段の食生活の見直しも重要です。
例えば、
エイジングサインの原因となる糖化を予防するためには、食べる順番を意識することが大事です。
最初に食物繊維(野菜)、次にタンパク質(肉や魚)、最後に炭水化物(ご飯)の順番で食事することで、急激な血糖値の上昇を抑え、糖化予防効果が期待できます。
また、体の酸化を予防したい場合は、抗酸化作用が期待できるビタミンEが多く含まれる大豆食品、ハリや弾力のある肌を目指す場合は、コラーゲンのもととなるアミノ酸を含んだ肉や魚、卵などがおすすめです。
十分な睡眠をとる
細胞の新陳代謝に影響する成長ホルモンは、睡眠中に分泌されるため、十分な睡眠を取ることはエイジングケアに欠かせません。特に入眠してからの3時間は、この成長ホルモンが集中的に分泌され、細胞を修復し体をメンテナンスしてくれると言われています。
また、睡眠の時間帯にも注意が必要です。睡眠のゴールデンタイムは0時~6時といわれており、この時間帯を含め7~8時間程度の睡眠が理想的とされています。そのため、21時以降の激しい運動は控え、22時までには入浴を済ませておくとよいでしょう。
適度な運動をする
ウォーキングや軽いランニングを行うことで、活性酸素を取り除く機能が活性化されるため、体の酸化を抑える効果が期待できます。また、運動することによって、血流が良くなり、新陳代謝も促進されやすくなります。その結果、肌のターンオーバーサイクルも整えられるため、肌トラブルや悩みの解消も期待できます。
必要な成分を意識してエイジングケアをしよう!
エイジングケアに効果的な成分には、ビタミンA(レチノール)、ビタミンC(アスコルビン酸)、コラーゲン、ヒアルロン酸、セラミド、EGFなどが挙げられます。
肌のシワやたるみ、シミやくすみ、乾燥などのエイジングサインに気付いた時が、エイジングケアを始める絶好のタイミングです。エイジングケアに効果的な成分を意識したスキンケアをはじめ、食生活や睡眠、運動といった生活習慣を見直すことで、年齢に負けないハリと潤いあふれる美肌を目指しましょう。