EGFとは?美容効果と副作用などの注意点をもご紹介
EGFは、もともと人間の体内に存在する成長因子です。さまざまな美容効果が期待できる成分として、EGFを配合した化粧品を見かけることも増えてきました。 そこで本記事では、EGFの具体的な美容効果や注意点をくわしく紹介します。エイジングサインが気になる方もぜひ参考にしてください。
EGF(上皮成長因子)とは?
まずはEGFとはどのようなものなのか、具体的に見ていきましょう。
人が元々体内に持っている成長因子の一種
EGFとは、もともと私たちの皮膚や唾液、母乳などに存在している成長因子のことです。成長因子は53個のアミノ酸から構成されるたんぱく質で、細胞の分裂や増殖を促すものです。表皮細胞を増殖したり、ターンオーバーを正常化したりする効果も期待されています。 EGFの存在は1962年に初めて発見され、医療現場で皮膚の再生や皮膚移植などにも利用されてきました。そして、2005年には化粧品の成分として使用することが厚生労働省に認められました。
加齢と共に減っていくもの
皮膚をすこやかな状態に保つのに大切なEGFですが、実はEGFがもっとも多いのは25歳ぐらいといわれています。生まれたばかりの赤ちゃんはEGFを豊富に持っており、体が成長する時期はEGFの量も増えていきますが、25歳ぐらいになると減少していきます。 「子供のころはケガをしてもすぐ治ったのに、大人になったら治りが遅くなってしまった」「年齢とともに肌トラブルが気になるようになった」と感じる人が多いのも、加齢によるEGFの減少が原因なのです。
EGFとFGFの違いとは
EGFと似た名前の「FGF(線維芽細胞増殖因子)」という成長因子もあります。FGFもEGFと同様に美肌効果が期待されている成分ですが、その性質はまったく異なるものです。 EGFは皮膚の表面にある表皮に存在しています。表皮にはターンオーバーという生まれ変わりの機能があり、EGFによって新しい細胞が作られ、古い細胞がはがれ落ちることですこやかな肌を保ちます。 一方、FGFは表皮よりさらに奥にある真皮に存在しています。真皮には肌の弾力に欠かせない線維芽細胞があり、FGFによって線維芽細胞が増殖することでコラーゲンを増やし、ハリのある肌につながります。
EGFの美容効果とは?
EGFにはさまざまな美容効果が期待できます。そのしくみと、具体的な効果を見てみましょう。
主にエイジングケアに有用
美容効果で期待できるは、シミ、シワ、たるみなどのエイジングサインへの効果です。25歳を過ぎたあたりからシミやシワ、たるみなどが気になり始める人が多いようですが、これはEGFが減少するためだと考えられています。 新しい肌細胞を作るEGFが減少してしまうと、ターンオーバーが遅くなってダメージを受けた細胞が留まりやすくなります。20代の人のターンオーバーは28日サイクルといわれていますが、30〜40代になるとなんと45日程度もかかってしまうといわれているんです。そのため、くすんだ印象になったり、シミやシワ、たるみなどが目立ったりしやすくなるのです。
こんな肌悩みに効果的
EGFは肌の水分をキープし、ターンオーバーを整え、ハリ・弾力をサポートします。そのため、以下のようなさまざまな肌悩みに効果的が期待できます。
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- 肌のハリ、弾力
- 乾燥の改善
- 乾燥やハリの低下によるしわ改善
- くすみ改善
- 肌のザラつき、化粧のり改善
など
EGFはどう摂取する?
EGFは体の内側から摂取する方法と、外側から摂取する方法があります。肌悩みが気になったら、日常生活の中で取り入れてみませんか?
基本は食事やサプリメントから
EGFを含む食品はそれほど多くありません。中華料理の高級食材として知られるツバメの巣に含まれていることが知られていますが、毎日食事から取り入れるのは難しいでしょう。 そこでおすすめなのが、EGFの働きを活性化するビタミンD3を含む食べ物を摂取することです。 ビタミンD3は次のような食べ物に多く含まれています。
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- 牛乳
- 卵黄
- イワシ
- サバ
- 鮭
など
食事から摂取することが難しい場合は、ビタミンD3やEGF配合のサプリメントを活用するのもよいでしょう。最近ではツバメの巣のエキスを使ったサプリメントも人気が高まってきています。
化粧品から取り入れる
最近ではEGFを配合した化粧品も市販されています。ただし、化粧品に配合する場合、「EGF」という成分名は記載されていません。化粧品に配合する場合は「ヒトオリゴペプチド-1」や「ヒト遺伝子組換オリゴペプチド-1」と表示することになっているので、化粧品を購入する時に確認してみてください。
EGF化粧品の種類や選び方
EGFが配合された化粧品には化粧水や美容液、乳液、クリームなどがありますが、選ぶときには日本EGF協会に認定されているかどうかを確認することも大切です。パッケージに認定マークや認定シールがあれば、品質面で安心できるひとつの目安になります。 また、ある程度の期間で使い切れる容量であることも大切です。化粧品は空気に触れることで劣化していくので、コスパだけを考えて大容量のものを選んでしまうと、あとで後悔してしまうかもしれません。
EGF化粧品の副作用や注意点
EGFによる副作用は基本的にはないとされています。なぜなら、EGFはもともと人間の体内に存在している成分で、過剰に摂取したとしても、悪影響はないと考えられているからです。ただ、化粧品自体が肌に合わないこともあるため、合わないと感じたら使用を中止しましょう。
使用を注意した方がいい人も
基本的には副作用はないといわれているEGFですが、注意したほうがいいケースもあります。それは、乾癬(かんせん)の症状がある人の場合。乾癬とは、赤い発疹の上に、銀白色のフケのようなものがつき、ポロポロとはがれ落ちる皮膚の病気です。乾癬の方はターンオーバーの周期が非常に短くなっており、ターンオーバーに影響するEGFによって、皮膚が厚くなってしまうという報告もあります。
美容皮膚科等での施術には副作用があることも
美容皮膚科では、EGFを皮膚に浸透させる施術を行うことがあります。EGF自体には副作用の懸念はないのですが、施術によって一時的に肌に赤みやヒリヒリとした痛みを生じる可能性があります。心配な方は施術前に医師に相談しましょう。
EGFを効果的に摂取してお肌悩みを解決!
EGFは、人の肌にもともと存在する成長因子です。表皮の細胞を増殖するなどの働きがあり、ターンオーバーを整える効果なども期待できることから、シミやしわ、くすみ、たるみなどの加齢による肌悩みにおすすめの成分です。 食事で摂取する場合はツバメの巣など一部の食品に限られますが、EGFが配合されたサプリメントや化粧品も市販されています。無理なく毎日摂取して、より若々しい肌をめざしてみませんか?