logo シアル酸とフコースの関係性とは?免疫力向上に期待できる?

健康食品として見かけたり、海藻のネバネバ成分として知られたりしているフコダイン。その主要成分である「フコース」は、動物の体内にも存在する糖の一種「シアル酸」と深い関わりがあり、免疫力アップの効果も期待できるといわれています。今回は、そんなフコースの特徴やシアル酸との関係、効率的な摂取方法などについて解説します。

フコースは藻類やツバメの巣に含まれる成分

フコースとは、モズク・昆布・メカブなどの藻類やツバメの巣に含まれるネバネバ成分、フコダインの主要成分です。人間の血液や胃腸、母乳などにも存在しており、免疫機能において重要な役割を果たしています。

フコースとシアル酸の関係

フコースはシアル酸と深い関わりがあります。ここでは、フコースとシアル酸の関係について見ていきましょう。

フコースとシアル酸は糖鎖栄養素のひとつ

フコースとシアル酸は、どちらも「糖鎖栄養素」の一種です。糖鎖栄養素とは、糖鎖(単糖が鎖状に連なった物質)を構成する8種類の糖のことを指します。

糖鎖はたんぱく質や脂質と結合して細胞の表面を覆っている物質です。細胞間の情報伝達や細胞の増殖・分化などの生命活動に欠かせない役割を担うことから、RNA・DNAやたんぱく質に次ぐ「第三の生命鎖」と呼ばれています。

フコースとシアル酸は免疫に欠かせない物質

体内に細菌やウイルスなどの異物が侵入すると、免疫細胞がサイトカインというたんぱく質を分泌して情報をやり取りし、異物を排除したり免疫が働きすぎないよう制御したりします。

このとき重要になるのがフコースです。フコースが欠損すると、細胞のアポトーシス(自滅)を促し異物を排除しやすくする「Fasリガンド」など、一部のサイトカインのシグナルが伝達されなくなり、正常に働かなくなるといわれています。

そして、シアル酸には、T細胞やB細胞などの免疫細胞を活性化させ、免疫力を向上させる効果があると考えられています。また、炎症誘発性サイトカインに曝された細胞のアポトーシスを促進し、免疫暴走を抑える役割もあるとされています。つまり、フコースとシアル酸は、どちらも免疫を正常に働かせるために欠かせない物質であるといえます。

フコースとシアル酸は美容や健康にも役立つ

免疫に欠かせない成分であるフコースとシアル酸は、美容や健康にも役立つといわれています。たとえば、フコースには脂質の代謝を制御して内臓脂肪を減らし、体重増加を抑える効果があるとの研究結果が出ています。

また、シアル酸は肌の知覚神経を刺激して弾力性を高めたり、保水力をアップさせたりする効果があるといわれています。フコースにも肌のハリや弾力の維持に欠かせないエラスチンを増やす効果があるとされており、両者ともに美肌効果が期待できます。

フコースとシアル酸の摂取方法は?食事で補える?

免疫や美容、健康維持に欠かせないフコースとシアル酸を積極的に取り入れたいと思う方は多いでしょう。しかし、フコースとシアル酸は普段の食事で摂取できるのでしょうか。

フコースやシアル酸は食事から摂取しにくい

8種類の糖鎖栄養素のうち、グルコースとガラクトースは普段の食事で十分に補えますが、フコースやシアル酸などは食事から摂取するのが難しい成分です。フコースは藻類やキノコ類から多少は摂取できますが、シアル酸は普段の食事からはほとんど摂取できません

たとえば、卵はシアル酸が多い食品といわれており、100g(約2個分)あたり50mgのシアル酸が含まれています。しかし、成人のシアル酸の必要摂取量は1日あたり140mgとされており、卵でシアル酸を必要量摂取するには、毎日6個くらい食べなくてはなりません。

シアル酸が多いといわれている食品でも、これだけの量を食べる必要があるとなると、通常の食事でシアル酸を摂取するのがどれほど困難なのかがわかるのではないでしょうか。

フコースやシアル酸の効率的な摂取には「ツバメの巣」がおすすめ

通常の食事でフコースやシアル酸を摂取するのが難しいことは理解できたものの、何とか摂取する方法はないかと思う方もいるでしょう。そんな方におすすめなのがツバメの巣です。

ツバメの巣にはフコースやシアル酸をはじめ、全6種類の糖鎖栄養素が含まれています。シアル酸にいたっては、100gあたり10,000mgと卵の約200倍もの量を含んでおり、フコースやシアル酸を効率的に摂取するのに役立ちます。

美容と健康のカギとなるフコースやシアル酸を積極的に摂取しよう

糖鎖栄養素であるフコースとシアル酸は、どちらも免疫を正常に働かせるのに欠かせない成分です。また、内臓脂肪を減らしたり、肌の弾力を保ったりする効果があるとの研究結果も出ており、美容と健康の維持にも役立つと考えられています。

フコースとシアル酸はどちらも普段の食事から摂取するのが難しい成分ですが、糖鎖栄養素を豊富に含むツバメの巣を食べれば効率的に摂取できます。

といっても、ツバメの巣そのものは1gあたりの相場価格が3,000~5,000円と非常に高価で毎日食べるのは難しいので、ツバメの巣を使ったサプリメントや健康食品を取り入れるとよいでしょう。

アナツバメの巣の活用事例

シアル酸は、食材の中でアナツバメの巣に最も含まれています。

しかし、アナツバメの巣には人工的に作られた「養殖」や化学薬品を混ぜた「偽物」が市場に多く流通しています。

シアル酸を安全に取るためには、大自然の中でつくられた「天然」のアナツバメの巣を選ぶことが重要ですが、天然物を手に入れることは非常に困難です。

そのため、天然物を使っていることが保証されたサプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合はコスメなどを利用したりするのがおすすめです。