logo N-アセチルノイラミン酸とは?シアル酸の効果をわかりやすく解説します

今回の記事では、シアル酸に含まれている「N-アセチルノイラミン酸」の基本情報や体への効果をわかりやすく解説します。

N-アセチルノイラミン酸とは

N-アセチルノイラミン酸(N-acetylneuraminic acid)は、糖鎖の一種です。一般的にはNANAと略されます。

ノイラミン酸とは

ノイラミン酸は、多くの生物の細胞表面に存在し、糖タンパク質や糖脂質の一部として構成要素として重要な役割を果たしています。N-アセチルノイラミン酸とグリコリルノイラミンは、化学的に似た構造を持っています。両者はシアル酸とも呼ばれる糖鎖の一部であり、ニューラミン酸とも表記されます。N-アセチルノイラミン酸は、ヒトや動物の細胞や組織で見られ、次のような内容に関与しています。
細胞間相互作用
シグナル伝達
病原体との相互作用
また、特に免疫系や神経系において重要な役割を果たしているとされています。シアル酸は、ファミリーネームとして使用されています。

基本情報

english表記:N-Acetylneuraminic acid
別名:シアル酸、シアリン酸
コード:c11h19no9
脳のガングリオシドの分解によって得られる成分です。N-アセチルノイラミン酸は、シアル酸の最も多い型です。

Neu5Acの役割

Neu5Acは、さまざまな生物種に存在します。生物科学的研究や有機化合科学的研究の分野においても、もっとも研究されているシアル酸として知られています。侵入する病原菌に作用する役割があります。インフルエンザA型ウイルスおよび一部のコロナウイルスが結合する糖鎖分子です。

動物の種類による違い

N-アセチルノイラミン酸は、一般的に哺乳類や人間の細胞表面に見られます。一方、グリコリルノイラミンは、主に非人類型の哺乳類や鳥類、一部の魚類に存在します。人間の体内では、グリコリルノイラミンはほとんど存在しません。

糖鎖とは

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糖鎖とは、単糖がグリコシド結合によって結合した鎖状の構造です。糖鎖は、細胞に対しアンテナのような役割を担っています。隣接する細胞間の情報の受け渡すことで、不調な細胞の連絡等を行っています。具体的には、白血球などの免疫細胞に対して、細菌が侵入してきた際には、その情報を伝えることで、免疫機能を向上させる役割もあります。

N-アセチルノイラミン酸以外の糖鎖

糖鎖は、さまざまな種類の糖が結合した構造であり、生物学的プロセスにおいて重要な役割を果たしています。N-アセチルノイラミン酸は、糖鎖の一成分であり、他にもさまざまな種類の糖鎖が存在します。例えば、
N-アセチルグルコサミン(N-acetylglucosamine)
N-アセチルガラクトサミン(N-acetylgalactosamine)
などの糖鎖も重要な構成要素として知られています。これらの糖鎖は、細胞間相互作用や細胞の識別、病原体の感染への対抗など、多様な生物学的プロセスに関与しています。

糖鎖の重要性

細菌やウイルス等の感染とどう戦うべきか?細菌やウイルスは、細胞表面に存在する糖鎖と結合することで感染を引き起こします。つまり、糖鎖との結びつきを防ぐことで、特定の組織や臓器を標的としたウイルスや感染症を予防することや治療に役立てることができます。

N-アセチルノイラミン酸を含む食材

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N-アセチルノイラミン酸は、一部の食品に含まれています。特に、動物性食品に多く存在します。具体的に刃、肉類の特に内臓部分や魚介類、卵、乳製品などに見られます。これらの食品は、N-アセチルノイラミン酸を含む糖鎖や糖タンパク質の豊富な源となります。ただし、食品中のN-アセチルノイラミン酸の含有量は、加熱や加工の影響を受ける場合があります。したがって、N-アセチルノイラミン酸の摂取を考える際には、適切な栄養バランスを考慮しながら、複数の食品をバランスよく摂取することが重要です。

N-アセチルノイラミン酸でインフルエンザ予防?

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N-アセチルノイラミン酸は、インフルエンザウイルスの感染に関与することで知られています。インフルエンザウイルスは、ヒトの呼吸器上皮細胞に結合し、感染を引き起こします。N-アセチルノイラミン酸は、これらの細胞表面に存在し、ウイルスとの相互作用を調節する役割を果たしています。ウイルスのヘマグルチニン(hemagglutinin)というタンパク質は、N-アセチルノイラミン酸と結合し、ウイルスが細胞に侵入する際のキーとなります。したがって、N-アセチルノイラミン酸の存在は、ウイルスの侵入を防ぐために重要な役割を果たしていると考えられています。なお、N-アセチルノイラミン酸がインフルエンザ予防や治療に直接的な効果を持つかどうかは、まだ明確には解明されていません。

インフルエンザ対策

ワクチン接種
適切な手洗い
咳エチケット
などの予防策が重要です。医療上の問題や健康状態に不安がある方は、専門家や主治医の意見や適切な医療ガイダンスを優先しましょう。

アナツバメの巣の活用事例

シアル酸は、食材の中でアナツバメの巣に最も含まれています。

しかし、アナツバメの巣には人工的に作られた「養殖」や化学薬品を混ぜた「偽物」が市場に多く流通しています。

シアル酸を安全に取るためには、大自然の中でつくられた「天然」のアナツバメの巣を選ぶことが重要ですが、天然物を手に入れることは非常に困難です。

そのため、天然物を使っていることが保証されたサプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合はコスメなどを利用したりするのがおすすめです。

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