logo 肌のバリア機能とは?バリア機能の低下で起こることや原因などを解説

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人間の皮膚は、バリア機能によって乾燥や外的刺激、細菌などの異物の侵入から保護されています。皮膚がみずみずしさや柔らかさ、健やかさを保てるのはバリア機能のおかげなのです。今回は、バリア機能の仕組みや、バリア機能をさらに高めるポイントを紹介します。

皮膚の潤いを保つバリア機能とは

バリア機能は、皮膚の潤いを保持して乾燥や外部刺激から保護する働きです。まずは仕組みを詳しく見ていきましょう。

3つの働きによって潤いを保つ

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バリア機能を備えているのは、表皮のいちばん外側にある角質層です。角質層には皮脂膜・細胞間脂質・天然保湿因子(NMF)の3つの成分が存在し、15~20%の水分を維持しています。それぞれの働きを詳しく解説します。

皮脂膜

皮脂膜は汗などの水分と、皮脂腺から分泌される皮脂が混じり合ってできる保護膜です。水分の蒸発を防ぎ、肌にツヤや柔らかさを与えることから、天然のクリームとも呼ばれます。

皮膚の表面を弱酸性に保って、雑菌の繁殖や異物の侵入を防ぐのも皮脂膜の役割です。また、熱・寒冷、外傷、紫外線などの外部刺激から肌を保護する働きもあります。

細胞間脂質

細胞間脂質は、レンガ状に重なった角質細胞の間を埋める物質です。セラミドや脂肪酸、コレステロールなどを含んでいます。

水と脂質の両方と結合しやすいのが特徴で、細胞間脂質同士がしっかりつながることで、皮膚の水分と脂質が交互に層状に並ぶラメラ構造が形成されます。ラメラ構造によって抱え込まれた水分は蒸発しづらく、寒冷下でも凍りません。外気が乾燥していても潤いが保たれるのはこのためです。

皮膚が乾燥しやすい方は、細胞間脂質に含まれるセラミドの不足でラメラ構造が崩れている可能性があります。

天然保湿因子(NMF)

天然保湿因子(NMF:Natural Moisturizing Factor)は、皮膚にもともと備わっている保湿因子です。角質細胞内にケラチン(タンパク質の一種)とともに存在し、水分をとらえて保持する働きがあります。

NNFが不足すると、皮膚の保湿機能は低下します。外部から化粧水などで水分を補っても、潤いは長続きしません。

バリア機能が低下すると?

健やかな肌を保つバリア機能が低下すると、さまざまなトラブルが起こりやすくなります。主なものを見ていきましょう。

肌の乾燥やゴワつき

バリア機能が低下すると、皮膚の水分が蒸発しやすくなります。乾燥したり、皮膚の柔らかさが失われてゴワついたりするのは、角質層の水分が不足するためです。ひどくなると皮むけやひび割れも起こります。

赤みや吹き出物などの炎症

バリア機能の低下は、赤みや吹き出物などの皮膚トラブルにつながります。乾燥や外的刺激、細菌などの異物の侵入から皮膚を十分に保護できないためです。

また、皮膚表面のPHバランスが崩れ、弱酸性に保てなくなると雑菌も繁殖しやすくなります。皮膚に普段と違うトラブルが現れた時は、バリア機能が低下していると考えましょう。

バリア機能を向上するには

バリア機能の維持・向上のためには、日頃のケアが大切です。習慣づけたいケア方法を紹介します。

まずは清潔に保つ

クレンジングや洗顔はスキンケアの基本です。メイク汚れやホコリ・花粉などアレルギーの原因となる物質を皮膚に残さないようにしましょう。ただし、洗いすぎると皮脂を落としすぎて、かえってバリア機能が低下する恐れがあるため注意が必要です。

クレンジングや洗顔は擦りすぎないよう、優しく行います。洗い流す時はぬるま湯を使い、丁寧にすすぎましょう。熱い湯を使うと必要な皮脂まで取れてしまうためです。

水分を含んだ角質層は傷つきやすくなっているため、タオルで水分を押さえるように拭き取ります。

肌の潤いを守ることも大事

洗顔後はすぐに保湿して適度な油分と水分を補いましょう。脂性肌の方も、皮脂が多いからと油分を省くのはおすすめできません。水分だけでは蒸発してしまうためです。

特に乾燥が気になる方は、保湿成分配合のスキンケア用品がおすすめです。また、肌が荒れている時や乾燥がひどい時は低刺激のものが適しています。

肌タイプに合わせてスキンケアを

「スキンケアをしているけど、あまり効果が感じられない」という方は、スキンケア用品が肌タイプに合っていないのかもしれません。

例えば乾燥肌の方が脂性肌用のスキンケア用品を使うと、皮脂を落としすぎてしまったり、油分不足になったりすることがあります。自分の肌タイプを知った上で、適したものを使うのがポイントです。

肌タイプが分からない方は、洗顔後、肌に何もつけずに10分放置してみましょう。全体的につっぱる感じがあれば乾燥肌、べたつきがあれば脂性肌といった目安になります。化粧品カウンターなどでチェックしてもらうのもおすすめです。

バリア機能向上には生活習慣の改善も大事

バリア機能が正常に働くには、スキンケアだけでなく日頃の生活習慣も重要です。自分の生活を見直し、できることから改善していきましょう。

①食生活

健康な肌作りには毎日の食事が大切です。栄養バランスを考え、できるだけ規則的に摂るようにしましょう。

積極的に摂取したいのがビタミン類やタンパク質、亜鉛です。ビタミンAは皮膚の粘膜を保護し、ビタミンCにはコラーゲンの生成を促す働きがあります。また、タンパク質はアミノ酸に分解され、皮膚だけでなく筋肉や血液の原料にもなります。亜鉛はターンオーバーの活性化に有効です。

食べ物から十分な栄養がとれていないと感じる時は、サプリメントなどを使うのも一つの方法です。

血流を促進し、老廃物の排出を促すために、水分もこまめに摂りましょう。ターンオーバーの促進にもつながります。

②睡眠

睡眠不足は美容や健康の大敵です。皮膚をはじめとする体の修復は睡眠中に行われます。そのため、睡眠不足になると十分な回復ができません。

また、睡眠不足はバリア機能が低下する原因の一つです。皮膚の水分が蒸発しやすくなるだけでなく、ターンオーバーも乱れやすくなります。

睡眠不足がストレスになると交感神経が優位になることも知っておきましょう。男性ホルモンが活性化され、皮脂分泌が過剰になるため、水分と皮脂のバランスが崩れやすくなります。

③適度な運動

体を動かすと血流が促進され、新陳代謝が活性化されます。また、発汗によって皮膚の水分が増加するため、角質が柔らかくなって毛穴に詰まった皮脂などが排出されやすくなります。

適度な運動はストレス解消や睡眠の質向上にも効果的です。ただし、夜に運動すると交感神経を刺激してしまう恐れがあるため、朝~日中がよいでしょう。

サプリメントなどを活用してバリア機能を高めよう!

人間の皮膚は、バリア機能によって乾燥や外部刺激から保護されています。細菌などの異物の侵入や繁殖も防いで、皮膚を健やかに保つ働きもあります。バリア機能が正常に働くには、適度な水分と油分が必要です。しかし、食生活の偏りや睡眠不足などでバランスが崩れるとバリア機能は低下します。サプリメントなどで栄養を補う、睡眠時間を確保するなどして、バリア機能を高めていきましょう。

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